歯のお話
忘年会と歯
いつのまにやら師走。忙しい忙しいと走り回っているうちにストレスもたまります。でも、年末のストレスにはとっておきの解消法がありますね。忘年会です。リラックスして人間関係も円滑に、おまけに栄養もとれる。というのは大義名分でしようか。
消極的な日本の風習?
「年を忘れてパーッといきましよう」日本人にとっては聞き慣れた言葉ですが、外国の人にとっては「年忘れ」の感覚は不可解なもの。「忘れたいほどつらい年だったのか」「忘れるだけなんて対応が消極的だ」と不審に思われた例もあるそうです。でも実際の忘年会は「かなり積極的に」、職場や家庭のストレスを解消する方法ですよね。今年もうんと盛り上げるぞと、幹事さんはイベントの企画と安くておいしいコース選ぴに師走の前から奔走中。食べ放題に、かにすき、ふぐちりの豪華版、そしてイタリアン懐石なんていう新感覚のものも。いろいろな年代が集まる忘年会。出席者みんながおいしく食べられるメニユーがいいのですが、それが案外難しいですね。味や香りの好き嫌いだけでなく、「食べにくいので苦手」という場合もありますから。
食べ物で変わる口の動き
食べ物の種類によって、人間の口の動きは微妙に違っています。
コース料理の筆頭のお刺身盛り合わせ。一見食べやすそうですが、表面がツルツルなので、舌と唇でしっかり支える必要があります。焼き烏は、串に刺さった肉を歯で咬んだまま力を入れてひっぱります。歯がぐらぐらでは、食べにくいですね。鍋物に欠かせない春雨や白滝は、まず前歯で噛み切つてから口の中へ、殻つきのはまぐりは唇と歯で身を取り出して食べる、など、食材によって口のどの部分を使うかも違います。また、茶碗蒸しのようにほとんど噛まずに飲み込む食べ物もあれぱ、スルメのように長い間噛まなくてはならない食べ物もありますね。
どんなものが食べにくいかは、お口の状態を知る手がかりにもなります。忘年会のお料埋を食べながらチェックしてみる? 忘年会にそんな時間ないですね。乾杯!